不動産投資で5年後にはFire! とかよくあるよね。 まぁ、可能性がないわけではないけど、ほぼ無理。
不動産投資は資産形成
不動産投資の利回りはせいぜい7-10%もいけば良い方。 入居率、メンテナンス費用、維持費用などを考えると手のこりは驚くほど少ない。 実際自分が汗水垂らして働く部分を自動化しやすい業態ではあるが、手を入れなければ入れないほど利回りは悪くなる。 わずかに残った手のこりも保有物件の規模に応じて保有資産の2割は預金しておきたい。 そうなると使える金額はほとんどない。
管理会社
不動産賃貸業を副業ではなくFireするための投資として考えられることが多いのは、管理会社の存在があるから。 管理会社は物件の管理運営を全てやってくれる、大変便利なビジネスパートナー。 ただし、家賃の5%は引かれるし、空室が出れば空室を埋めてくれるが、埋まった時には家賃の1-2ヶ月分を車齢として払わなければならない。 何度も空室が出るような物件であればどんどん利回りが下がっていく。 嫌な部分を請け負ってくれる分、それなりにコストはかけなければならない。 管理会社を使わなければ、その部分を自分で行わなければならないのでかなり面倒。 もうその時点でFireとは言えない。
税金との戦い
家賃には税金がかかる。 ただでさえ少ない利回りに対してガッツリ税金をかけてくる。 これは保有物件の減価償却費によって4年-数十年緩和することができるが、物件の所有方法によっては毎月マイナスが出る。 固定資産税に法人なら法人税、個人なら所得税がかかるし、地方税やその他諸々もかかってくる。 これがなかなかしんどい。
じゃあ何で不動産投資をするの?
不動産投資は資産形成。 自分の資産を増やすことを目的とする。 だから、他人の金で投資をするということが大事。 銀行借入をするってことだね。
銀行借入のメリット
借入のメリットは、人の金で自分名義の不動産が購入できるってこと。 結局借金じゃん!って思うけど、その借金は入居者が払ってくれる。 20年ローンで全額借金できれば、その土地はタダで手に入ったようなもの。 だって、家賃で払うってことは、実質何も自分は払ってなくても20年後くらいには借金のない土地が自分のものになっているって事でしょ? それってすごくない? 1億のと土地がタダで手に入るようなもん。 だから不動産投資は借金して買った方がいい。 これが株と違うところ。
手持ち資金を使うなら株でもいい
手持ちの現金を運用したいと思うのであれば、安定して配当がある株を分散投資した方がいい。 決算だけ気にしていれば安定した株式なんていくらでもある。 年5%くらい配当をもらっていれば、2億もあれば1000万円の配当があり、20%源泉徴収されるから800万は手残りになる。 まぁそこまで単純なものでもないが、不動産投資より株の方が税制が優遇されてる。
不動産投資は資産を増やしたい人のための投資法
不動産投資は現金を増やす方法ではなく、資産を増やす方法だと考えてほしい。 資産は現金だけではない。 土地、建物、有価証券、現金でないものも含まれる。 会計的には負債すらも資産。 なぜならそれに釣り合う土地建物などの資産を持っているから。 他人の金で自分の資産を増やすのが不動産投資。 だから他人の金の分は返していかなければならない。 なので、不動産投資をしながら仕事をし、資産を形成していく方法が一番効率がいい。 不動産だけで食べていくなんて並大抵の投資額じゃ成り立たない。
不動産投資を始めるべき?
人の金で自分の資産を増やすのはもはや事業。 誰でも始められるだけあって、いろんな詐欺師が跋扈してる。 人の金でやる分、自己資金が少ないのに失敗したら一発アウト。 かつ、今は戦争やパンデミックで資材価格も高騰し、利回りも大きく低下してる。 全くもって始めどきではないので、次のチャンスの時のために不動産投資の本でも買い、サイトを見て回るなどして1年かけて勉強してみてもいいかもしれない。 それくらい根気が必要。
なんでもバラ色で楽な仕事なんてない
体を動かさない仕事はより頭を使わなければならなかったり、ストレスが過剰にかかったりとどこかで折り合いがつくものなんだよね。 不動産経営も左うちわみたいに見えるけど、退去が出て入居がなかなかつかなく家賃が下がったり、変な入居者ついたりトラブルあったりするとすごい精神が削られる。 相手にしてるのはやはり人間だからね。 人の金で資産を増やすぶん、気苦労も多い。 お金を借りることは事業や資産を拡大するために不可欠なことだけど、当然責任も伴うのでしっかり自分で事業計画を考えよう。 その上でやめてもいいし、始めてもいい。 うまくいきそうだ!と心の中で思っても、3割程度もその予定通りには進まないものだと思って計画を立てよう。 それくらい慎重でいい。 積み立てNISAで株を買うだけでもそれ関係の法律や経済の勉強にもなるが、それに対して学ぼうという気持ちがないと失敗する。 日々勉強なので、もし投資活動を行うならそれに対しての勉強を日々忘れずに。